俵万智
ここ1週間ぐらいで俵万智の歌集サラダ記念日と小説トリアングルを読んだ。
サラダ記念日 (河出文庫―BUNGEI Collection)
- 作者: 俵万智
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1989/10
- メディア: 文庫
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国語の教科書で今まで読んだ詩は昔の言葉だったりしてあんまりピンとこなかったんだけど、俵万智の
「この味がいいね」と君が言ったからサラダ記念日
という詩は日常の中にある言葉を切り取った感じでなんか印象に残ってた。
そして去年あたりに、そーいえばと思いだして歌集を買ったんだよね。
それからずっと積み本になってたけど、つい4日ぐらい前に読み始めたらすごく良くて、違う作品も読みたいなと思ってたら小説があるということですぐポチった。
小説は私小説っぽくて、自らの恋愛経験が描かれている(らしい
そう思うと、けっこうやるのね、あなたって感じだけど 笑
簡単なあらすじは、主人公の薫里は年上のカメラマンのMと不倫関係だったんだけど、そこにある日年下の圭ちゃんという男が現れる。
Mとの関係はとてもいいものだし、すごく安心できるが、圭ちゃんは新鮮な喜びをくれる存在。
この関係をどーすっか?みたいな話。
最後には未婚として子どもを生むことについても描かれている。
アマゾンのレビューをみると不倫関係の言い訳っぽくてやだみたいな否定的な意見もあれば、自立した女性の生き方が書かれて素晴らしいみたいなのもある。
自分は圭ちゃんかわいそうって思った 笑
薫里はMとも圭ちゃんとも付き合えて楽しい。
Mは奥さん子どものいる家庭があるけど、薫里とも付き合えて楽しい
圭ちゃんは薫里しかいないのにーって 笑
でも、そんなの圭ちゃんの勝手で、薫里はべつに圭ちゃんが他の女性と付き合ってもいいよーって言いそうだな 笑
その他の感想は概ねレビュー書いてる人と一緒。
あと、食事描写がすごくて、出てくる食事全部美味しそう。お酒もね。
子どもに関しては自分は女性じゃないのでわからないけど、欲しいもんなんですかね?やっぱ。
別にオレは「自分の」子どもが欲しいとは強く思わないけどなー。
養子でもいいや。
女性は30代で仕事もうまくいって、恋愛もうまくいくとなると結婚とか子どもとかのしかかってくんのかな。
少子化の問題もあるけど、結婚して子ども生むのが女性の幸せとされるのはうんざりするわ、オレが女性だったら。
反対に、男は仕事でお金稼いで家族を食わしてみたいのもどうかとも思う。
そういう女性ならではの問題を学問するのが女性学、男性ならではの問題を学問するのが男性学というらしい。
女性学は、女性の社会進出とかでいっぱい取り上げられてきたから本もいっぱい出てるんだけど、男性学はあまり知られてないらしい。
男性学の本は前に買って読んでみたら面白かったのでおすすめ。
男性が読むのもいいけど、女性が読むと、より男性ならではの問題を理解できていいかもしれない。
逆に男性は女性学の本読むといいかも。
ちなみにオレは読んだことない 笑
そーいえば、不倫に対する世間の風は冷たいですねー。
ベッキーと川谷しかり、矢口しかり。
もちろん、それで傷つく人がいるからほめられるものではないのだけど、みんなそんなに人をdisれるほど出来た人間なんですかね?
ベッキーがあのキャラで売ってたのに不倫したのは、面白いことが起こった!!クククって思ったけど、だからといってあーだこーだ言うような問題ではないなー。
最後にサラダ記念日の好きな歌をいくつかご紹介
- 「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答えるひとのあたたかさ
- 「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイ2本で言ってしまっていいの
- 妻のこと「母さん」と呼ぶためらいなきことなにかあたたかきこと
- 80年ぽっちの人生拒むことだらけの21歳の何故
- デッキにはそれぞれの風それぞれの話かけられたくない時間
- 君の香の残るジャケットそっと着てジェームス・ディーンのポーズしてみる
- いつもより1分早く駅に着く 1分君のこと考える
- 青春という字を書いて横線の多いことのみなぜか気になる
- 行くのかと言わずにいなくなるのかと家を出る日に父が呟く
- なんでもない会話なんでもない笑顔なんでもないからふるさとが好き
- 「平凡な女でいろよ」激辛スナック菓子を食べながら聞く
- 愛された記憶はどこか透明でいつでも一人いつだって一人
これでも厳選した!!
一番好きなのは太字のやつ!!
章ごとにテーマがあって歌が載ってるのでこんな風に抜粋してもあまり良さが伝わらないな。
本当は歌と歌の繋がりのなかで上記の歌が出てくると輝くんだけどな。
だから興味があるなら本買って読むといいよ。
アマゾンだったら中古で1円だから。
今度は伊勢物語でも読もうかなー。